初心者指導についてはうまい人とへたな人とにはっきり分かれるようだ。
武蔵小山撞球隊のメンバーの中では菅ちゃんと山崎がうまい。わたしは相当へたな方だろう。
みなみちゃんの初心者指導をひきうけた時、わたしはウソを教えた。
それもちょっとウソを混ぜたのではなく、構え、グリップから撞点、イマジナリーポイントに至るまで徹頭徹尾大ウソを教えた。
撞点は「手球の右端を撞くのが基本。まん中を撞くヤツは低能である。」
イマジナリーポイントなどはわざわざ黒板に図を書いたうえで、デタラメを並べた。
なぜそんなことをしたかというと、ヒマだったからである。
ところが、である。
みなみちゃんは入れまくった。鬼神のごとく入れまくった。わたしのデタラメは実は正解だったのでは、と疑った。

ああ、わたしには今さら本当のことは言えない。
次からは誰が教えるんだ？