ビリヤードに不可欠なのは「攻撃力」である。
その点彼女は生まれながらにして恐るべき攻撃力を秘めている。おそらくはティラノザウルスの末裔(まつえい)であろう。
彼女に粉砕された選手がその恐怖を語る。
「目が合った瞬間、 思わず内股になってしまいました。」
その破壊力に対抗できる者を歴史上で探すとすれば、日本神話に登場する「ヤマタノオロチ」以外にあるまい。
ここに究極の苦悩がある。
「ヤマタノオロチ」を鎮めるには「生け贄」が必要なのだ。
われわれの苦悩を知ってか知らずか、彼女は今日も灼熱の炎を吹く。その傍若無人振りは「ヘルファイアー淳子」の名に恥じない。
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