サイトトップサイトトップサイトトップ
corner
マップ
サイトトップ
サイトトップ
選手
用語集
掲示板
掲示板
リンク
 
サイトへの
お問い合わせ

left_down_right
left_down
小杉出し(こすぎだし)

今回はまじめな話をしよう。

 

5・9(ジャパン)の9番が上図の配置になった。
サイドに入れるのはもちろんだが次のブレイクも欲しい。
(初心者の皆さまのためにご説明いたします。「5・9」「ジャパン」と呼ばれるゲームの場合、9番をポケットインした後、手球を上図の斜線部分で止めれば次のゲームのブレイクができます。)
ただしフリは逆である。
さて、あなただったらどうしますか?

 

 

上図が「小杉出し」である。
小杉というのは1990年頃、全日本選手権をはじめ数々のタイトルを総ナメにした攻撃型ビリヤードの最右翼小杉純一のことだ。
この球がそれほど特殊な球というわけではないが、小杉純一が多用した事からわれわれは「小杉出し」と呼んでいるのである。
9番に至るまでの経緯はともかくとして、かれは最後の9番はほとんどサイドに出しに行きフリが逆になると小杉出しで締めくくった。
この球を小杉ビリヤードの「真打ち」と呼んでも差し支えあるまい。

 

実際、小杉のキュー切れはすさまじかった。
わたしは考える。
「キューが効く」とか「キューが切れる」等と表現されるが、「キュー切れ」とは何であろうか?
小杉によると大事なのはタイミングだという。
ボクサーがパンチを出す時、拳は軽く握っておいて当たる瞬間にクィッと強く握るのだそうだ。ビリヤードの場合も同じで、インパクトの瞬間にクィッと強く握る、そのタイミングこそが重要らしい。



キュー切れの話になったのでヘンテコな球を一つ。
上図である。
手球と9番は左上コーナーに向かってまっすぐ、しかも手球はクッションにタッチしている。
この状態から9番を左上に入れて、手球を右方向に出したい。
あなたならどうしますか?

 

と言ってもクッションが邪魔になって撞ける点は少ししかない。
そうです。正解は右下撞きです。
ただしキューをかなり立てないとタップが入りません。しかも見越しが半端ではない。
この球が成功した時は、手球は一度少しだけ左に出てそこで「ハッ」と気付いたようにそこからトボトボと右方面に転がって行きます。
わたしは初めてこの球を教わった時、手品を教えてもらったみたいに喜んで何千発も練習しましたが、右下コーナーにスクラッチしたことすら数えるほどしかありません。
ちなみに小杉はこの球を手前サイドのひとつ右側のポイントあたりまで引きました。
ついでにもうひとつ、E・レイズはこの球を引いて手前のサイドにスクラッチさせました。
わたしは「ドテ引き」と呼んでおります。

 

お暇でしたらお試しください。
ただし、この球を30球以上練習すると次の日大変なことになります。
「せっかく彼女とデートまで漕ぎつけたのに、右手が上がらなくてフラレてしまった。」
こういう苦情は聞けませんのでご注意下さい。


Copyright(C),Billiard Pocket. All right reserved.

inserted by FC2 system