7/14(土)。
「根性S」はJPA目黒・品川地区の第4試合をむかえた。
対戦相手はリーグトップを走る「NO NAME」(ミスタースポーツマン中延)である。
第3戦で27ー73というボロ負けを食らい、一気に3位に転落した「根性S」としては
「栄光の首位」
に返り咲くための大事な一戦である。
『この日のメンバー』
(1)じゃこ
(2)立川
(3)けいちゃん
(4)ジョニー
(5)かおるちゃん
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特集『かおるちゃんが行く』
この日の鍵を握るのは「かおるちゃん」である。
今シーズンから「根性S」に入隊した球歴3ヶ月の女の子で、言うまでもなく「レベル1」である。
ちっこくてニコニコしているので相手選手は気合いが入らないことおびただしい。
だがナメてはいかん。
山椒は小粒でもピリリと辛い
フリーボールと穴前とフロックを武器にするかおるちゃんは、じつは
歌って踊れるマルチハスラー
なのである。
帝国陸軍よりもきびしいといわれる「根性S」には、当然のことながら「入隊試験」がある。
メンバー全員の前でビリヤードの腕前を披露するのだ。
新人たちの球は、ストローク・シュート力・ポジショニング等あらゆる角度から採点され、それを元に数次にわたる幹部会を通過した後に合否が決定されるのだ。
地獄の入隊試験当日。
かおるちゃんが試験会場の扉を開けると、そこには「根性S」のメンバーがズラリと顔を揃えていた。
緊張度数100%咳き払いひとつない会場で、メンバーの視線はかおるちゃんの一挙手一投足に注がれる。
隊長BOSSが厳かに宣言した。
「それでは始めてください。」
そして、
何故かかおるちゃんは突然歌いはじめたのである。しかもフリ付き。
「リズム感はまあまあだな・・・」
「ヒールを履いてちょうどいい加減だ・・・短足?」
「自分のキューを持ってるぞ。きっと衝動買いしたんだろう・・・」
「ムダ使いだ・・・」
採点表がBOSSの元に集められる。緊張の一瞬だ。
そして・・・
「キミとてもいいよ♪ 合格!」
「根性S」に新人かおるちゃんが誕生した。
入隊したかおるちゃんを待ち受けていたのは厳しい特訓の日々だった。
上の写真を見よ!
このアマいレストから繰り出されるショットは威力抜群なのだ。
「手球のまん中を撞くのが基本である。さあ撞くんだ。
明日にむかって撞くんだ! かおる!」
そしてかおるちゃんは鋭い質問を投げかけた。
「手球って、どの球?」
かおるちゃんは嵐を呼んだ。
得意のフリーボールと穴前を次々に沈め、そして最後はアカデミー賞クラスのフロックでみごと初勝利をおさめたのである。
やった〜♪♪
かおるちゃんのビリヤードを支えるのは旺盛な食欲だ。
「かおるが通ったあとには一切れのイモも残らない。」
すべてを食らい尽すティラノザウルス並の食欲は、JPA参加全チームを恐怖のズンドコに叩き込もうとしている。
試合は54ー46で勝った。
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