後追い自殺といえば「ロミオとジュリエット」であります。
わたしが学生時代、同世代の女性間では「心中は美しい」という考えが多数派だったように思うのですが、最近は心中が減ったかわりに、芸能人の死に伴う後追い自殺などが多い。
これも時代のながれでありましょう。
ま、複数交際があたりまえの現代、心中などはアホらしいのかもしれません。
上の図が「後追い自殺」であります。
手球にかかった押しのカーブに「お前ひとりを死なせはしないぞ。」という強い意志が感じられる。
ふとわたしは思う。
手球と3番は、どちらが男でどちらが女なのだろう。
「いっしょに死のう。」
男性は断崖絶壁の上でとなりの女性に語りかける。
女性はコックリ頷く。
ふたりは一歩、また一歩と足を踏み出す。
強い潮風が女性の髪をさらっていく。
・・・・・
こんな時あなたはどうしますか?
(1)自分が先に歩く。
(2)相手の後ろをついて歩く。
(3)並んで歩く。
わたしは断言します。絶対に後ろを歩きます。
前を歩くのは一見男らしく見えますが、後ろから蹴り落とされたら残念無念であります。
それに後ろにいれば、気が変わったときUターンして帰ることもできるし、もしそれを相手にギャーギャー言われた場合は蹴り落とすこともできる。
選択肢が多いのはいいことです。
「ロミオとジュリエット」では両者共に後追い自殺という劇的な幕切れが準備されているが、それによって「男はズルい。いや、女の方がズルい。」などの下らん議論を巧みにかわしている。
このあたりがシェークスピアの天才たる所以でありましょう。
下の図も「後追い自殺」だが、後を追うのに時間を要している。
「ためらい」があったのかもしれない。
上図を猪突猛進型、下図を優柔不断型と呼んでもいいだろう。
|