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DVDの解説(花谷VS井上)

 

9月初旬に発売したDVD「ハスラー列伝至高の対決」ですが、思いがけずたくさん売れて感謝しております。

 

このDVDで私は実況を担当したのですが、球は見なけりゃいかん時間は気になる、というわけでなかなかむずかしいものです。
私は妙に律儀なところがありまして、売りっ放しということができない。このDVDに収録した3試合は1試合あたり平均40分弱ですので、全部の球について解説することは時間的に不可能です。その舌足らずな部分については当HPで解説を付け加えようと考えたわけです。
まあ、一種のアフターケアですな。

 

まずは解説者を探しました。

ところが・・・

 

蔵之前「自分の球の解説はいいが、先輩である花谷さんと淳介さんの解説については勘弁してくれ。」
井上「花谷さんは私の師匠ですし蔵ちゃんは14−1研究会の指導者です。私が解説なんかできるわけがない。」

あっ、そうか。じゃあ花谷さんに解説してもらえばいいんだ♪

 

 

 

花谷「わしはPCもビデオも触れん。」

・・・・・


大阪14−1研究会の若手に打診したところ
「僕たちに蔵之前先生の球を解説しろって言うんですか? それ、自殺行為です。」

 

ああ・・・

 

ここに至って私は気付いたのです。このDVDの解説をできる者は日本中に一人しかいない。

 

 

 

それは私です。

 

 

私は花谷さん淳介さん蔵さんの3人に電話をしました。
「解説してもいいですか?」
3人の返事は同じでした。
「わはははー♪ ぜひやってくれ。どんな解説なのか楽しみにしてるよ。」

 

「わはははー♪」があまりに豪快だったのでちょっとイラっとしましたが、一応許可が出ましたので解説しようと思います。
ビール片手に解説を読みながらDVDを観る。秋の夜長をお楽しみくださいませ。
ただし、私の解説ですから内容についてはまったく保証できません。ご了承ください。

 

『花谷VS井上戦』

『第1ラック』

(花谷0−井上1 )撞き番花谷(5:00)
花谷さんは7番を入れて手球を左のサイド前に持ってきましたが、これはおそらく逆を撞いて4番に当てにいったのだと思います。その場合の受け球は1番です。


(花谷1−井上1)撞き番花谷(5:17)
これは3番を入れて1番にまっすぐ出たら、そこからチョロっと押して11番コーナーか10番サイドが理想。フリがつき過ぎたので1番ではなく2番からいったのだと思います。


(花谷2−井上1)撞き番花谷(5:27)
2番から引いて10番を右下コーナー、次に6番の予定。


(花谷3−井上1)撞き番花谷(5:40)
10番を入れて6番と9番が保険。これが本線でしょう。


(花谷4−井上1)撞き番花谷(5:47)
9−6−11−12(ブレイクは8番)、向こうの方にある球がキー、の予定です。
6番は逆押し、11番から切り返して12番の右側、の予定だったはずです。

 


(花谷6−井上2)撞き番井上(6:45)
淳介さんは引きましたが、ここは11番は押してセンター付近に出す方がいいと思います。その方が受けが多い。

 

その後はリカバリーの連続ですが、このあたりに井上淳介のセンスを感じます。
14−1というゲームは1センチの誤差で局面がかわることがありますので、全球をドンピシャというわけにはいかない。その場合に必要なのはリカバリー能力です。淳介さんはそれを評して「行き当たりばったり」と言っておられますが、いいかげんな球で全日本選手権2連覇をできるはずがない。常に第一プラン第二プランを準備しておられるわけです。

 

『第2ラック』

コンビはナイスです。

(花谷6−井上11)撞き番井上(9:23)
4番サイド受けで12番を入れましたが、ちょっと手球の加減をまちがえると手前の球が枕になってしまう。ここは芯のワンタップ下くらいでセンター付近に持ってくるのが安全だと思います。


(花谷6−井上16)撞き番井上(10:21)
淳介さんはワンクッションで10番の右側に出しにいきましたが、本来は14番にコツンと当てるのが理想でしょう。ただし失敗して手球が14番と5番の間を抜けたら悲しいことになりますし、かといって弱すぎて10番の手前に止まった場合は、枕付きの2番を撞くことになる。
以上の理由で、15番は左下MAXでグニャーンと押して(2番に当てない)短長から10番の右側に出し、そこから2番を受け球にして10番で弱く壊すのはどうでしょう。

14にコツンと当てたい 当たらなかったら悲しい
弱かったら2だが、10が枕 2の裏から回して次は10


(花谷6−井上17)撞き番井上(10:55)
10番はもう2転び前に出して、2番から直引きの予定だったと思われます。


(花谷6−井上20)撞き番井上(11:53)
9番にチョコンと当てにいきましたが、9番をサイド前
に転がすくらいの力加減で当てるのはどうだったでしょう。


(花谷6−井上21)撞き番井上(12:39)
9番バンクは「センスの淳介」の面目躍如です。

 

『第3ラック』

(花谷6−井上24)撞き番花谷(14:21)
歩いている時の花谷さんの目線から察しますと、すぐに12番サイドにいくと8番にしか出せない。そこで6番を入れて1番に当て、12番に対して厚くポジションしたものと思われます。
それによって12番の後は8番ではなく15番になります。


(花谷9−井上24)撞き番花谷(14:57)
8番から3番の上側に当てる予定だったと思われます。


(花谷10−井上24)撞き番花谷(15:15)
これも7番から3番の上側に当てる予定だったはずです。


(花谷13−井上24)撞き番花谷(16:32)
ここはおもしろい場面です。
5番ブレイクから逆算すると、キーは9番、9番のキーは4番でしょうから、1−11コンビの後は13−1−4−9−5でどうでしょう。


(花谷14−井上24)撞き番花谷(17:11)
現役時代の花谷さんでしたら13番バンクではなく、1−13−4−9−5だったと思います。

 

『第4ラック』

(花谷19−井上31)撞き番井上(21:52)
ここはむずかしい場面です。
1番と11番のどちらをブレイクにするのかという問題ですが、理想は11番です。ただ、そのためには1番と15番を取らなくてはいけないのですが、これがどうにもむずかしい。11番からどう逆算してもいい答がないのです。
ここで1番ブレイクに決めますと、3−9−11もあるし3−11(左下コーナー)から行ってもどうにでもなる。3−9−11(右サイド)の後はフリ次第で15−14−12か12−14−15でしょう。
結論として1番ブレイクがいいように思います。

 

 

『第5ラック』

(花谷19−井上40)撞き番井上(25:05)
2−1はいつでも行けるので、7番からセンター付近に出すのはどうだったでしょう。


(花谷19−井上42)撞き番井上(25:43)
6番左下コーナーにまっすぐ出したかったのだと思います。


(花谷19−井上45)撞き番井上(26:41)
5番を押して12番を9番に当てる。これは9番と4番を離したかったのでしょう。


(花谷19−井上48)撞き番井上(27:24)
14−12は、長クッションを使う方が簡単な気がします。
淳介さんは引っぱり過ぎましたが、12番に対するポジションはセンターのちょい右あたりがいいように思います。

 

『第6ラック』

(花谷34−井上71)撞き番井上(38:25 )
8番から逆押しで12番に出すところでしょう。
8−12(サイド)−9−4(サイド)−1−14(左コーナー)−5−15。

尚、8番から引いて1番15番に当てに行くのはよくないと思います。当てた後に12番サイドを狙えればいいのですがその保証はありませんし、壊した1番15番のいずれかを受け球と考えるのは危険です。

 

(花谷34−井上74)撞き番井上(39:45 )
これは12番から少し前に出して4番ー9番(左下コーナー)はどうだったでしょう。

 

今日はここまで。
言いたい放題の内容ですので、しばらくの間花谷さんと淳介からの電話は着信拒否にしようかと考えております。

 

 

 
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