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FUJIYAMAの戦略

 

「FUJIYAMA」というゲームをご存知でしょうか。
数年前に開発されたこのゲームは、今ではプロ選手20名近くが参戦するオープン戦が開催されるまでになりました。

 

『歴代優勝者』
「FUJIYAMA ChampionShip2007」  西嶋大策

「FUJIYAMA ChampionShip2008」  関川賢治
「FUJIYAMA ChampionShip2009」  E.レイズ

 

わたしはこのゲームが好きで、普段やるのは「ピン倒し」「14−1」とこの「FUJIYAMA」がほとんどです。
戦略性に富んだおもしろいゲームなのですが、残念ながら関東以外の地域には普及しておりませんので、ここで少しだけルールと戦略について書こうと思います。


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公式ルールはこちら

特徴的なのは、上図の状態からスタートすることです。
右側の9〜15は左側のふたつのコーナー(A、D
)、左側の1〜7は右側のコーナー(C、F)に入れるのですが、自分の球全部を先に入れた方が勝ちです。


(1)ゲーム開始

自陣の2ポイント内に手球を置いてそこからスタートですが、同じ2ポイント内の球を撞くことはできませんので(ローテーションルールと同じです)、センターの8番を狙うことになります。
8番を入れたら、必ずセンターに戻します。
そこからはなんといっても直接ポケットできる球はありませんので、バンクショットするしかありません。
そうして自分の穴に少しづつ寄せていくわけです。
バンクが入ればもちろん続けて撞けますが、誤って相手の球を入れた場合はオウンゴール(自殺点)になります。また、自分の球が自分の穴以外の穴に入った時は最初の場所にもどされます。

 

(2)8番の使い方

いちばん複雑なのがセンターの8番の使い方です。
これは「パスボール」と呼ばれ、入れてもセンターに戻しますので台上に8番がない状態はありません。
8番は何度でも撞けますが、二度続けて撞くことはできません。
8番→自分の球→8番→自分の球
このように使うことで手球をコントロールしたりします。
それと、8番を撞いてコンビ、キャノン、フロックで入った球はゲーム開始時の位置に戻されます。「フロック狙いは8番から」です。

 

 

あー、もう面倒になってきた。ルール説明キライ!
上の公式ルールを読んでください。

 

というわけで戦略について書くことにします。

 


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最初に8番を入れた後に自分の球をゴールに寄せていくのですが、数年前は上図のようなスリークッションバンクが主流でした。
簡単に入る球ではありませんが、入らなくてもまずは敵陣に1個送り込む。この球の位置によっては、相手は2番や4番の処理方法が制限されるわけです。しかも手球を右側の方に残せる。(相手に遠い球を撞かせるために、手球はなるべく右側に残したい)
確実な戦法といえます。


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その後、改良版が登場します。上図は芳賀秀崇プロが開発した戦法で「芳賀流」と呼ばれるものです。
9番バンクで11番に当てる。先球の確実性は前記の初期型に劣りますが、なんといっても2個の球を動かすことができる。(うまく当たれば15番も動く)
寄せのスピードを重視したのです。
この戦法を駆使して、第2回大会では関川、芳賀の「バーズアイ軍団」はワンツーフィニッシュを決めております。


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更に進化版がでます。
10番の左側から手球を13番に当てるのです。これは日々「ピン倒し」の研究に没頭するBOSSが編み出した戦法で「BOSS流」と呼ばれています。
自分で考え出した戦法なのでウンチクを語っておきます。
これは2〜3個の球を動かす点では前記の「芳賀流」と同じですが、手球がどこに行くものやら少し不安があります。当たり方によってはスクラッチする可能性すらある。
ここです。
もしスクラッチすれば相手は左側の2ポイントから撞くことになりますが、自分の球は全部2ポイント内にあるのでまずは8番から撞かねばなりません。「センター初球」といえども飛ばす可能性はあるのですから、相手にとっては「迷惑なスクラッチ」です。

 

「いぶし銀の初期型」「コンビの芳賀流」「キャノンのBOSS流」。
お好みで選んでください。


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このゲームで最も処理がむずかしいのは長クッション1ポイントの球でしょう(上図の11番)
上図の状態で11番の少し左側に当てて出そうとすると、大抵の場合11番と手球はキスするでしょう。


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この場合はキスをかわすのが眼目になります。
方法は2つ考えられます。
ひとつは上図のように前クッションから引っ掛けるやり方です。手球を早く逃がすわけです。
もうひとつは右短クッションからのカラコです。


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「FUJIYAMA」で大事なのは、「自分の球を上げる」ことと「相手の球を下げる」ことです。
つまり「自分の球を上げて相手の球を下げる」。一石二鳥がいいショットになります。
上図の場合ですと、10番を上げると同時に7番を下げるわけです。
このように、このゲームでは手球のコントロールが問われます。
「FUJIYAMAの基本はピン倒しである。」とわたしが言う根拠はこのあたりにあります。

 

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8番の有効活用について少し話します。
上図の9番を左の方に持って来ることはできません。
時期をみて入れるしかないのですが、直接9番を入れるのでは相手の順番になってしまう。そこで8番からコンビで9番を入れるのです。9番は初期の位置に戻されますが撞き番は変わりません。
これは例えば9番が1番(相手の球)でも同じことで、せっかく寄せた球を最初の位置に戻されるのですから相手に多大のショックを与えることができます。
「人生ゲーム」の「台風にふきとばされてスタートにもどる」と似ています。

 

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8番の有効活用についてもう少し話します。
上図の9番。半分入りかけている。
これも8番からコンビで入れる。9番を最初の場所に戻す。それと同時に中央左付近のカタマリを壊す。
このあたりの感覚は14−1に似ています。


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FUJIYAMAにおける8番というのは、これはもう「ババ抜き」のババと同じで「主人公」と言っても過言ではありません。
上図の場合ですと、8番を入れてその左側のカタマリを壊しにいくのですが、細かいことはともかく手球が右から左に進む以上、当たった全ての球は左方向に行きます。

 

このゲームは「入れ」だけではどうにもならない。
なんといっても直接入る球がひとつもない状態からスタートするのですから、そこにはおのずから戦略が介入してきます。
あなたのビリヤードが「ヘドロ」と呼ばれるか「さわやか系アイドル」と呼ばれるか、その全ては戦略如何です。
張り切って挑戦してくださいませ♪




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