FUJIYAMAの試合で予選落ちしてしまい海より深い脱力感に襲われておりますが、気力をふりしぼってへんてこな球のお話でもしようと思います。
上の写真です。
フリのない7番から8番に出してみろってんだ、という問題です。
手球と7番がもう少しクッションから離れていれば、前クッションから引っ掛けて無理矢理フリを作ることもできるのでしょうが、この状態ではちと苦しい。
思いっきりヒネって穴フリ、ってのもあるかもしれませんが、スクラッチはかわせてもコーナーのツノがやけに尖ってみえる。
困りましたね、旦那。
まあしかし、こういう場面こそがスターになるチャンスなのであります。
いろんな方法があるのでしょうが、ここでは2つご紹介しようと思います。
最初の球をご紹介する前に上図をご覧ください。
手球はクッションにタッチしていてしかもまっすぐな球ですが、これをなんとか右方面に出せないものか。
まあいくら考えたところで、この球で上を撞くことはありませんので撞ける場所は右下に限られます。そこしかキューが入らないのですから。
それを「えいやっ!!」と気合いもろとも撞きますとあら不思議。手球はスルスルと右方向に転がります。
いわゆる「土手引き」といったところでしょうか。
土手引き
これを物理の法則で申しますと、えー・・・・・・
「オームの法則」です。
つ、つまりですな。これを利用するわけです。
「土手引き」と同じ要領でクッション際の球を撞いてみます。
土手引き改
ただしこの球には欠点があります。
見た目が少々地味なことです。
ビリヤードの好きな人なら少しは見てくれるかも知れませんが、もしあなたがキャバクラのねーちゃんあたりにこの球を披露しても、ねーちゃんはきっと携帯電話とにらめっこしているはずです。
「なんじゃい! もっとモテる球を教えろー!!」
OK! OK!
まかせてもらいましょう♪
次はスター性十分の球です。
ジャンプショット一旦レールにのせてコロコロ出し
この球のいいところは技術的に簡単な点です。なんてったってピョコンとジャンプさせるだけですから。
ただし飛ばし過ぎると手球は場外にサヨナラしますが、いいんですいいんです。それくらいやらなければスターにはなれません。
場外を恐れるあまりにジャンプを控えめにしますと、ただの「ストップショット」になってしまいます。それはじつにマヌケな姿ですので、手球がサヨナラしないかわりにねーちゃんがサヨナラするでしょう。
FUJIYAMAの試合でこのショットをキメて、わたしはヤンヤの大喝采を浴びましたが、ビリヤードの試合に勝つためにはこんなショットよりも穴前の球をまじめに入れるほうが確率はいいようです。
それが本日のかなしい結論であります。
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