岡安はマジメな男である。
仕事もマジメ、ビリヤードもマジメ、コーヒーを飲むときもマジメだ。 しかも30歳を過ぎていながら精神年齢は13歳くらいだろう。
スレッカラシの多い時代に、彼くらい純粋な男は少ない。世間の風雪を知らずに育ったのか、それとも風雪に気が付かなかったのか、どちらかであろう。
彼の球撞きはマニュアル通り、良くいえば基本に忠実であるが 見ていてスリルもサスペンスもない。
わたしはあえて言おう。岡安ハジけろ! 壊れろ!
破壊のあとには建設がある。破滅のあとには春が来る。
・・・・・いや、来ないかもしれない。
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