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ビリヤード上達法2
   (チビリの鍛え方)




 

「勝負強さ」について語りたいと思います。

 

セットマッチでリーチリーチ(ヒルヒル)になったとき、技量は同じくらいなのに妙に勝つ選手となぜか勝てない選手がいます。
麻雀などでも、「これをアガった人の勝ち」という局面で、たいして上手でもないのに不思議によくアガる人がいる。当然その逆の人もおられるわけです。

 

これが「勝負強さ」ということであります。

 

そもそも「勝負強さ」とは何者であるか。

将棋でも、まったく将棋を指したことのない二人に駒の動かし方と簡単なルールだけを教えて対戦させますと、ひどい時は数時間後には「飛車角落ち」の大差がついていることがある。

囲碁の世界に藤沢秀行というものすごく強いプロ棋士がおられます。
この先生が少年のころ、囲碁友好使節団の一員として中国に行かれたときのこと。
行きの船の中でポーカーを教わったメンバーは退屈しのぎにさっそく始めたのですが、中国に着くころには全員の有り金が彼のフトコロに収まっていたそうであります。

 

これらの例は勝負に対する「勘」と「運」とが作用していると思われる。
「勘」を鍛える方法などもきっとあるはずだと思うのですが、少なくとも現時点ではほとんど解明されていませんし、「勘というのはつまり才能のことです。」などと言われれば返す言葉もない。
まして「運」などはもともと人智の範疇を越えているのですから、これはもう手も足も出ません。

 

ここでは「勘」「運」「才能」などから一歩離れて、「ヒルヒルで勝つためには何を為すべきか」について語りたい。
大きい試合に出場すると緊張します。
ましてそのゲームがヒルヒルになった時には、緊張は最高潮をむかえることでしょう。
ここでいわゆる「チビリ」状態に突入する。
問題はここであります。
どうすれば普段通りの球を撞けるのか。

 





女子プロゴルファーの岡本綾子選手は、
「練習場ではまあまあなのだがコースに出たら全然ダメ。いつでも同じショットができるいい方法はありませんか?」
という質問に対し答えたそうです。
「そんないい方法があるんだったら、わたしに教えてください。」

 

同じく女子プロゴルファーの大迫たつ子選手は、1打差のトップでむかえた最終ホールで約1メートルのウイニングパットを残します。
ラインはまっすぐ。
これを入れれば優勝。外せばプレーオフ。
これが練習でしたら、まずは百発百中でしょう。
ここで彼女はシビレます。
「いやもうシビレちゃって・・頭は真っ白、足はガクガク。手が
動かないんですよ。エイもう、どうにでもなれ、って思って打ったら入ったんです。ラッキーでした。」

 

賞金女王3回、2位6回。公式戦45勝の大選手大迫たつ子ですらこんな状態になるのであります。
ましてわれわれ凡人がチビるのは当たり前ではないか、と言われればまったくもって反論の余地もございませんが、実際のところ、練習では完璧な球を「チビリ」が原因でポロリとやって負けたとなると、やはり悲しい。

 

わたしは考えました。
ビリビリにチビった時、人間の身体はどういう状態になっているのか?
●踵 (かかと)に力が入らない。
●いつも通りに手が動かない。もしくは手が震えている。
●急激な血圧上昇のためか、頭は真っ白。
●極度の興奮、緊張のため「はひふへほ」が喋れない。

 

この状態を医学的に説明しますと「交感神経」の活動により、脈拍数・血圧が上がっていると考えられます。
つまり、「交感神経」を抑制すれば「チビリ」から解放されるわけです。

 

『交感神経を抑制する方法』
(1)薬を飲む。
(2)胸内圧力を上げると脈拍は落ち着く。つまり深呼吸です。
(3)深呼吸したまま息を止めるのも効果的。
(4)目を閉じて眼球を押さえる。

 

これらの方法は医者の見解でありますが、所詮「チビリの防ぎ方」であります。
ここでわたしは「チビリの防ぎ方」よりもさらに積極的に「チビリの鍛え方」を発表したい。
それは、
ずばり、

 

「賭け球を撞くことです。」

 

などと言うと問題を発生しますので言いません。
前述の「チビった時の状態」を数多く経験することで 「チビリ」を鍛えるのであります。
どうです?
思い当りませんか?
踵 (かかと)に力が入らず手が震える。頭は真っ白で「はひふへほ」が喋れない。
こういう状態を、あなたはビリヤード以外で経験されたことはありませんか?

 

 

あります。

 

 

それは


 




 

 

バンジージャンプであります。
いくらヒモがついているからといって、飛び込む瞬間の「チビリ」はヒルヒルの「チビリ」の比ではありますまい。
手足どころか全身ガクガク、脈拍数も血圧も限界を示しているに違いない。
この状態であなたは「はひふへほ」を喋れますか?
もし何か喋るとしたら、それは

「ナンマンダー」

これ以外にないのであります。

 

日本男児たるもの。
しかも勝負師たるもの。
ここで最後の一歩を踏み出さねばなりません。
できれば「はひふへほ」と呟きながら踏み出せば、さらに効果的です。

 

さあ行け。未来のチャンピオンよ。
あなたは、最後の一歩を踏み出します。その姿は最終セットのゲームボールを撞く瞬間のあなたの姿と重なります。
天空には絶叫が響きわたることでありましょう。

 

 

 

はひふへほ〜

 

 

 

 

前出の医者に「チビリ」と「バンジージャンプ」との関係について質問したところ

「そういう質問には、わたしの口からはお答えできません。」

そのように申されました。
手堅い答弁であります。

 

 


 
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