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静岡放浪記


10/13(土)。
わたしは静岡草薙球場にいた。
息子の野球の応援に行ったのだ。

 

この日は静岡大会決勝戦だったが、月末からはじまる「東海大会」で2、3回勝てば来春は甲子園。
がんばってほしいものだ。
東海地方の方がおられたらぜひ「東海大翔洋高校」を応援してくださいませ♪
ま、息子はケガ明けなのでこの日は応援席で太鼓を叩いていたんですがね。
写真を見ると、どうやら身長も追い越されたようだ。
大きいことはいいことです。

 


「壮行会」にも列席しましてね。
お開きになったのが夜8時。

 

「そろそろ帰るとするか。」

わたしは会場の人に尋ねたんです。

「バスの停留所はどこにありますか?」

「えっ? この時間じゃバスは終わってますよ。」

 

・・・・・

 

ああ、今になって思えばこれが悲劇のはじまりだったのです。
本題に入る前に、唐突ですがわたしの故郷を紹介しておきます。

 

こんな感じです。
(電柱くらいあります。木製ですが・・)


裏山です。


作家の井伏鱒二氏が19才のときに描いたわたしの故郷の風景画です。
あっ、そうそう。井伏氏は同じ村の出身です。



わたしの実家です。うそです。



1枚くらいマトモなのを載せておきます。
ここ、けっこう名所です。



野球部のグラウンドから壮行会の会場まで息子とふたりでテクテク歩いて行った。
それは灯りもない畑のなかのあぜ道だったのです。
まさに故郷と同じ風景。
そのとき突然、わたしのなかに

 

里心

 

が芽生えたのです。

「急いで帰る用事もない。そうだっ! 鈍行列車でのんびり帰ろう。」

それこそは「悪魔のささやき」でした。
品川駅0:02到着の鈍行列車にわたしは飛び乗ったのです。
「鈍行列車で日本一周」の中学生そのものであります。

 

 

どうしたわけか、列車は三島駅が終点でした。

 

がちょ〜ん

 

一瞬泣きそうになりましたが、ここで妙案が閃きます。

「ビリヤードだ。そうだっ! 朝までビリヤードをやって始発で帰ろう。」

駅員に聞きました。

「このあたりにビリヤード屋はありますか?」
「・・・・・?」

 

もういい。
友人に電話をかけて沼津・三島あたりの球屋を探してもらうことにした。

 

あった!

 

「もしもし。そちらに伺いたいんですが、どなたか一緒に撞いてくれる方はおられますか?」

「はぁ? うちは常連の店なんですがねぇ。」

「常連の店」とは何であるか?
会員制ということか?
「会員制の球屋」なんぞは「会員制のコンビニ」と同じで、そんな店は日本中に1軒もないだろう。

「ああ、そうですか。じゃあこのあたりで他に球屋があったら教えていただけませんか?」

「はぁ? わたしは連盟員ですんで、わたしの口から教えることはできませんね。どうしても知りたかったら電話帳で調べたらどうですか?」

 

 

 

 

この小役人がっ!

 

こちとら三島で放り出されて絶体絶命のときに、

 

 

 

 

 

 

連盟の話なんか聞いてる場合じゃねぇんだよ!!
この百姓!!

 

ちなみにこの店の名前は忘れたが、たしか「寿」という字があった。
え〜〜い面倒くさい。「 寿寿木」という店だ。

 

 

 

 

牛のクソでも転がしとけ!

 

結局「インターネットなんとか」とかいう店に行った。
ビリヤード台もあって合撞きしたかったのだが、だれもいなかった。
わたしはさびしくPCと並んで寝た。

朝5時に起こされた。
「駅までの道を教えてくれ。」
「店を出て左にまっすぐ行ったら駅です。2〜30分くらいです。」

あっそ。
駅まで歩いた。
わたしは歩くのが遅いので30分かかった。

 

 




 

駅に着いたらシャッターが降りていた。

 

こうしてわたしは静岡にコテンパンにやられたのである。

 

しかしあれだな。
「静岡に行って帰る。」たったそれだけのことで、なぜ一々ドラマが生まれるのだろう。
どうもわたしは文明に対応しにくい体質なのかもしれない。
それとも「嵐をよぶ男」

「日々無事」

このあたりを座右の銘にしよう。
鈍行列車に揺られながらそんなことを思った。

 

 

 

 
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