エフレン・レイズにボーラードを教えた人がおられます。
「日本のプロテストは、このゲームを採用しています。」
興味を持ったかれは、さっそく挑戦した。
初心者の皆さまのために補足しておきますと、ボーラードの点数というのはボーリングと同じ要領ですので満点は300点です。
さて、何点だったでしょう、というのが問題であります。
なんといっても「マジシャン」エフレン・レイズ。
「どうせパーフェクトの300点だったんだろ?」
そう考えるのが妥当でありましょう。
残念でした。不正解です。
正解は「245点」であります。
「えっ? たったの245点? オレと大して変わらないじゃん。」
そうおっしゃる方もおられることでしょう。
245点の秘密。
それは、
エフレン・レイズは1番から10番まで順番通りに狙っていたのであります。
そもそも「ビリヤードの才能」というのは何であるか?
わたしはずっとそのことを考え続けてきました。
苦節30年。
まさしくわたしは「天才」でした。
ようやくここにひとつの結論を導き出すに至ったのであります。
精神力?
いえいえ、そんな帝国陸軍のような話をだれも聞いてはくれますまい。
根性?
それで勝てるなら、全員が比叡山の荒行に参加することでしょう。
今回は科学のお話です。
「鉄腕アトム」や「鉄人28号」世代のわたしは、じつは根性よりも科学への憧憬がつよいのです。
ビリヤードに不可欠な能力。それは
「空間把握能力」
(くうかんはあくのうりょく )
であります。
これは彫刻家や建築家などに特に求められる能力で、科学の世界では次の数式であらわされます。
「!@#$%^&*@♪」
・・・・・
彫刻は三次元、ビリヤードは二次元、その違いはありますが 、この空間把握能力が優れていれば少なくとも球の厚みをしっかりと捉えることができるのであります。
前記のエフレン・レイズなどは、この能力が卓越しているのでしょう。
だが問題があります。
空間把握能力がスッカラカンの人はどうすればいいのか?
これであります。
じつは本稿の主題は、この空間把握能力をいかにしてパワーアップさせるかにあるのです。
上の写真をご覧ください。
「あいうえお」と「あいうえおの裏返し」が書かれております。
これです。
つまり、
文字を裏返しに書く練習
これこそが空間把握能力を鍛える方法なのであります。
えっ? こんな簡単なのだれでもできるわい、ですって?
ほほぉ〜〜。そうですか。
じゃ、
↑これなんかどう?
かつて某作家が「鬱」の字を書くのに、400字の原稿用紙のマス目4つ分を費やしたそうであります。
なにっ?
これも簡単ですって?
じゃ、
↑これは?
え〜〜い、おまけじゃ〜〜い!
↑これ。
ま、このあたりがスラスラ裏返しに書けるようでしたら、将来あなたは「世界選手権」の舞台に立っているかも知れません。
せいぜいがんばって裏返し文字に挑戦してくださいませ。
あっ、そうそう。
空間把握能力に著しく恵まれていないあなた。
知恵熱にご用心ください。
|