織田信長
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昭和32年(1957)3月11日。
その男は誕生した。
生まれた時は天使のようにかわいい子だったという。
武蔵小山撞球隊BOSSである。
そう。
まもなくBOSSは50才になる。
おぞましいことだ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
織田信長は幸若舞い「敦盛」を愛したそうだ。
人間五十年
下天(げてん)のうちをくらぶれば
夢まぼろしのごとくなり
本拠地清洲城で「敦盛」を舞った後、信長は疾風のごとく田楽狭間を襲った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
信長が人生を50年と規定していたのかどうか不明であるが、よく考えてみたら彼の時代の「50才」は現代の計算では「満48才」である。
つまりBOSSの50才というのは、信長に言わせれば「死後2年」ということになる。
なんじゃい!
信長!
文句あるのか!
BOSSは「誕生日祝い」を受け取るのではなく「3回忌法要」を営まねばならん。
面倒なことだ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
年をとるスピードは皆同じなので仕方ない。
神の世界では、50年というのは夜が更けて朝がくる程度の時間だそうだ。
そうだ!
50才なんてまだまだ若い!
『普段のピン倒しのメンバー』
まむし(77才。球歴57年)
徳さん(70才。球歴56年)
すーさん(57才。球歴37年)
白石さん(まもなく50才。球歴31年)
BOSS(まもなく50才。球歴32年)
BOSSが撞くと、まむしが声をかける。
「にいちゃん。若いわりに球を知ってるね。」
そう。
BOSSはジェームス・ディーンも悔しがるほどの「永遠の若手」なのである。
3/17は国内最大イベント「ジャパンオープン」だ。
その前日にかつての球友片岡久直(JPBA)が東京にやってくる。
一世を風靡した男であるが、どうせ球は落ちぶれているにちがいない。
なんせ「オジン」ですから。
おおいに撞き、おおいに飲みたいと思っている。
BOSSの青春は、今始まろうとしている。
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